前回の記事のおさらい
クラウドファンディングで出資したプロジェクトがまったくカタチにならない。
KDJ-ONE、SITPACKへの愚痴 その2
なんでこんな記事を書こうと思ったのか
単純に、出資したプロジェクトが未だに実を結んでいないことがそうです。
…が、クラウドファンディングなんで、そんなことは了承済み。
一番腹立ってるのは、進捗報告がなさすぎること。
僕を含めた出資者がおざなりにされてる、または、され過ぎてることですよ。
まずね、出資したプロジェクトがカタチになって実現されるのが一番、これは当然なんです。
活動に興味を持って、それに対してお金出してるわけですから、ちゃんとゴールしてほしい。
でも、紆余曲折あって、すんなりカタチにならないこともある。
予測不能なトラブルの発生とかもあるでしょう。
ここまでは分かります。
仕方ない。
でもね、プロジェクトの実現が遅延しているなら、その、遅延の理由を聞かせてほしいし、それに対してどのようなアプローチがなされているのか、現状報告くらいされてもいいだろうと思うのです。
毎日報告しろ!とも、二週間に一回しろ!なんつーこともなく、月イチペースでもいいから教えて欲しい。
以前の報告時と変わりないなら、「前回から進捗ありません。」くらい聞かせてよ。
まぁ、何らかの進展がないのおかしいでしょ!とも思うけどね、報告がないのよりマシなわけです。
さすがに、遅延に遅延を重ねたら、いくら報告があっても「もっとちゃんとしろ!」とは思いますが。
過去に一度失敗してるkdj-one
前回も書きましたが、ポータブルオーディオワークステーション「kdj-one」、キックスターターにおけるプロジェクトの開始は2014年12月。
当初のリリース予定は2015年3月。
あれ?今って何年何月だっけ?
でもね、実はこのkdj-one、2014年末のクラウドファンディング以前にもやらかしちゃってるわけです。
このリンク先はインターネットアーカイブがスクレイピングした過去のデータ。
日付は2012年…。
そう、もともとはサイバーステップ社が独自に「予約受付」をして販売していたんです。
しかし、開発を進めていく中で、メーカーの期待値を超えるサンプルモデルが出来ず、ついにはプロジェクトが頓挫して、予約購入者に返金されたという経緯があります。
とある予約購入者に送られてきた実際のメールがこちらです。
はい、とある購入者について、薄々気づかれている方もいらっしゃるかと思いますが、
私です。
っつーことは、っつーことはですよ?
わたくし、一度痛い目見てるにもかかわらず、キックスターターでもう一度出資してるんです。
一度ならずも二度まで!?アホかと、バカかと、言われても仕方ない、甘んじてその声を浴び続けよう!
好奇心には勝てなかった…。
でもね、何で2度目の出資をしたかというと、
2012年のときには返金がスムーズだった
サイバーステップが、満足のいかない開発に見切りをつけるタイミングがよかった
この2つがあったからです。
満足いかないものをリリースできない、開発に時間かかる!
↓
発売時期が大幅に遅れそう
↓
やべぇ…。
↓
いっそのこと仕切り直そう。
かなりの決断を迫られたと思います。
でも、このときは今回の1年以上待たされたときと違って、半年も経たないうちに返金までいきました。
予約購入者の中でも、残念だなぁと思う人はいても、そこそこ早期に、サイバーステップ社がこの決断をしたことで、損をした人は*1いないのではないでしょうか。
だから、サイバーステップ社に悪いイメージを持つことがなかった。
で、今回のキックスターターによる出資金募集。
前回と違って完成度はかなり高いという触れ込みもあり、2度目の出資を僕はしたんです。
手元にないものをこきおろすことはできない
今、僕が出資した各社*2に向けている不満というのは、製品やプロジェクトに関するものではありません。
なぜなら、プロジェクト、プロダクト自体が形になっていないためです。
手元にないものの不満を書くことはできません。
これをやることは、一昔前に流行ったamazonレビュー「期待を込めて☆5つ」と同じことです。
じゃあ何に不満があるかというと、何度も書いてますが、各企業の出資者に対するフォローが不十分だからです。
決して安くはない金額を出しているわけであり、ワクワクしながら待つにも限度があるんですよ。
そのうえ、プロジェクトが動いてるのかどうなのか分からない。
段々と不安が蓄積され、あるレベルを超えたところで不満に変わり、そのうちそれは、これまでのワクワクを凌駕します。
お金を集めるだけ集めて何も出来ないのは詐欺と同じですよ。
プロジェクトが遅延するならするで、説明くらいしろ!何なら言い訳でもいい!
しびれを切らした出資者、それも海外の出資者の中には、サイバーステップ社ではなく、スリップノットのシド・ウィルソン氏のツイッターアカウントにメッセージを送るものまで現れました。*3
さっき、「過去に1度失敗してる」と書きましたが、それは開発が失敗しただけで、本当の失敗はそこじゃないと思うんですよ。
むしろ、過去の対応は「返金がある分マシ」ということで、「敵を作らなかった」だけ良かったんです。
それが今回のクラウドファンディングでは、応援してくれていたはずの出資者から反感を買っています。
調達した金額、そして調達先も世界規模になったことで簡単にプロジェクト失敗と言えなくなっているとは思います。
しかし、それならそれで、なぜ出資者とのコミュニケーションを取ろうとしないのか。
1件ずつ相手をすることに人員を割けない?それなら、聞かれる前に現状をアップデートすればいいじゃないか。
プロジェクトが息をしてるのかどうなのかすら分からないと、出資者からすると、お金を出したことも、待ってる時間も、期待も、何よりなんでこんなの応援しちゃったんだろうと、自分の行ったことのすべてがアホらしく思えてくるんですよ。
リスクについては承知してる
クラウドファンディングには、リスクもつきもの。
それについては承知してます。
ただ、トラブルによる開発頓挫などの明確な理由がない限り、音沙汰がないことはリスクではありません。
発案者の怠慢です。
それを怠ったことで、単なる詐欺と思われても仕方のないことです。
ちゃんとプロジェクトを完了させる、リリースするというのは、特別な案内がない8月現在、まず絶対守られるべき到達点です。
本来はここに納期も絡んでくるわけですが、1年以上も待たされると、すでに納期とかどうでもいいから早よ出さんかい!とか、いつ頃リリースされるのかコミットせぇや!という殺伐とした空気が出資者の間に流れています。
それを言い始めるとキリがないので、あえて口にしないだけです。*4
そして…「ホウレンソウ」という言葉、日本人で社会経験があるヒトなら、ほとんどの方が知っていると思います。
報告、連絡、相談。
情報の伝達はとても重要だということです。
何らかの情報は出してください。
「何もない」なら「何もない」ということを。
ちゃんと聞くから、包み隠さず明らかにしてください。*5
まとめ
さて、長く書いた割にとっ散らかったままですな;
とにかく、クラウドファンディングで重要なことは、
プロジェクトを完遂することと、
応援してくれる人たちを敵に回さないこと
この二点だと思います。
はぁ…あきらめてOP-1買えばよかったかな。
現場からは以上です。
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