納車三日でカマを掘られ、その修理から2日後に、じじいの原付が突っ込んできて、乗車日数わずか6日、走行距離600㎞弱で新車が廃車になりました、でおなじみ、ちょんハリ師匠です。
ようやく一か月点検まで終えたので、これまでの経緯を備忘録代わりにまとめておきます。
治療は半年がっつり受ける。
11月に事故してから、もうすぐ4か月です。
今回の事故も、コチラ側の過失は0でした。
前回、10月にカマを掘られたときとは違い、今回は衝突で投げ出されたときに、左足で着地、そのとき強く踏ん張ったせいか?はたまた、どこかにぶつけたのか、左脛の内側に打撲痕ができました。*1骨折ではないので、歩くことはできますが、10円玉サイズのしこりが残り、押すと痛みました。
このしこり程度の傷、ほっときゃ治るかも・・・とは思わず、しっかり治療しています。
治療費はもちろん全額相手持ちです。プラス、通院1回につき慰謝料が出ます。
悪知恵の働く人なら、じゃあ毎日でも行けば・・・みたいに思うかもしれませんが、まぁ、悪知恵は働いても実行する時間がないので、医者に言われた回数行くようにしています。
3月現在、しこりは小さくなっているものの、跡形もなく治った、とは言えません。
ですから、もう少し治療のために病院に通います。
今回のケガで、後遺障害は残っていません。打撲程度のケガの場合、保険屋は大体、半年くらいは治療の面倒を見てくれるらしいので、あと一回くらいは行く予定です。
面倒見てくれるというか、半年で打ち切りになるそうです。
保険の算定方法についておさらい
前にもちょっと書きましたが、全損となった時の、車両の補償について、改めて書いておきます。
その前に、過失割合というものについて考えましょう。
よく、8:2とか、7:3とか言いますよね。
これは、事故に対して、どっちがどれくらい悪いかを、数値で表したもので、今回は、僕の過失割合は0、つまりナシでした。
で、この過失割合がどこにどうきくのか。
たとえば、修理費用で僕の車両が10万、相手が20万って見積もりが出たときに、8割は相手が払うけど、2割はこっちが負担、みたいなことになるんですな。
だから、自分の修理費用は10万のうち2万を払って修理し、逆に相手方の車両へは4万の支払いとなるわけです。
車両保険に入っていれば、2万は保険から出せますが、そうでないと自腹です。
また、車両への補償にも限度があって。
それが、修理費用が、車両の時価額を越えたときです。
時価額?なんだそりゃ?
対物賠償無制限だったら全額出るんじゃないの?
出ません。
時価額ってのは、保険屋が持っている「レッドデータブック」に掲載されている価格のことです。
レッドデータブックには、現在の中古車市場で、対象となるバイクやクルマがいくらで取引されているのかが掲載されています。
雑に説明すると、修理よりも時価額、つまり中古で買ったほうが安いじゃん、同じ車両がそれで手に入るんだから、そこまでしか出しませんよ、ってことになるのです。
時価額が算出できない場合
今回の僕のバイクについて考えてみましょう。
僕のバイクは、購入金額がなんやかんやで145万くらいでした。
それに対して、修理費用が*2150万超え、メインフレームの交換まで入れると、200万かかるとのことでした。
修理費用が購入金額を越えていたため、修理対応ということではなく、保険屋からは全損認定をされてしまいました。
全損認定をされた場合も、賠償の限度額は時価額が基準になります。
ということで、僕のバイクもレッドデータブックをもとに算出・・・されるはずなのですが、年式が2015年ということで、レッドデータブックに記載がありませんでした。
この場合どうなるのか。
減価償却をして金額を出します。
バイクやクルマは、納車日に走り出した瞬間から、中古車になります。
簡単に言えば、使った分、価値が下がるということです。
そして、よほどのことがない限り全額で補償されません。
極端な話をしますと、新車で購入した車が納車直後に事故って廃車になったとして、こっちの過失がゼロでも、時価額が新車購入価格を下回る場合には、その額までしか補償されない、なんてこともありえます。
例:2013年式のクルマを新車で購入!200万だった。
→納車直後に事故った
→中古車市場では150万で取引
→補償は150万まで(50万の損害)
修理ができなくて、新車購入に切り替えた
1台目のストリートトリプルRxが金額的な問題で修理できず、わずか6日しか乗っていないのに廃車にして新車購入する決意をしました。
新車購入する決意を・・・と書いたものの、ストリートトリプルRxは全世界限定1000台。
国内には30台しか輸入されていません。
車両のデリバリー開始は2015年の2月頃だったので、国内にあと何台が売れ残っているのか?
12月の時点で国内に4台しかなかったそうです。(担当営業さん談)
さらに、保険屋との交渉に時間を取られている間に、1台売れてしまっていました。
契約するときには、残り3台になっており、関東圏では残り1台だったようです。
修理と違って、新車購入の場合、それもこちらに過失がない場合、果たして相手の保険屋はいくらまで出してくれるのか?
あくまで僕の場合で書きますが・・・
車両の費用(これは、減価償却ではじき出された金額)+確実に必要とされる費用
が出ました。なんやかんやで135万くらい。
それに、自賠責や盗難保険を解約した分で9万弱。
あわせると、新車で購入したときの金額より少し下がりますが、ほぼ返ってきました。
さて、ここまで読み進めていただいた方においては、「確実に必要とされる費用」ってなんやねん?
モヤっとしていると思います。
では、具体的にどんなものがあったかというと、車両を購入するにあたって必要な、
* 登録手数料
* 納車前整備費用
* 重量税
* 法廷預かり費用
* 自賠責保険
さらに、
- Triumphで実施しているメーカー指定の排ガス検査費用
などです。
ここまで引き出すには、ぶっちゃけディーラー営業さんの入れ知恵もあったのですが・・・。
粘り強く交渉することが大事です。
過失割合0だと交渉がメンドイ
そうそう、もう一個かいておかなくてはならないことが。
よく、事故をすると、「あとは保険屋に・・・」と、交渉を保険屋にまかせますよね。
ただ、過失割合が0だと、「あとは保険屋に・・・」ができません。
なぜかというと、過失割合が発生したときには自分の契約している保険屋が代理交渉をしてくれるのですが、そもそも過失ゼロだと、保険屋が交渉をしてくれません。
難しい説明はやはり避けますが(笑)とにかく、「過失ゼロだと保険屋は動かない」ということを覚えておきましょう。
代理交渉してくれないので、相手の保険屋対応、交渉はすべて自分で行うことになります。
これが実にめんどくさい。
僕は当時会社に勤めていましたが、勤務中だろうがお構いなしに電話はかかってきます。
さらに、相手の保険屋の営業時間が17時までだったりすると、時間内に電話をかけるのに、業務の隙をぬって席を立たなければなりません。*3
相手の営業時間内に間に合わないこともあって連絡のすれ違いが数回ありました。
こうした面倒毎が発生したときに、誰かに頼みたいなぁ、と思いますよね。
そんなときに役立つのが、弁護士費用特約です。交渉事を弁護士にお任せします。
確か、300万を限度に弁護士費用が保険で賄われます。
今回の事故を機に、僕が特約を付けたのは言うまでもありません。
付加したといっても、年間2000円もしませんでしたし。
まとめ
Street Triple Rxは納車から二か月で廃車にしてしまい、バイクにはもちろん、貴重な車両をつぶしてしまったといったことから、申し訳なさでいっぱいです。
また、短い期間で二度も事故にあったことから、運転に対する恐怖心が少なからず残る、あるいは増えました。
今回、僕は過失割合がゼロでしたが、だからといって、相手の保険で修理費用や新車購入費用が全額賄えるわけではないことを学びました。
どんなに思い入れのある車両でも、「補償の限度は時価額まで」という裁判の判例がある以上、保険屋から引き出せる金額には限度があります。*4
また、コチラが100パーセントの被害者でも、弁護士特約がなくて、交渉事が発生して面倒でした。
今一度、自分のかけている保険を見直すいい機会になりました。
最期に。
事故をすると、加害者になっても、被害者になってもいいことありません。
どんなに法規に則っていても、マナーを守っていても、気をつけていても、もらうときにはもらってしまう事故・・・。
だからせめて、事故を起こしてしまう、加害者側にはならないよう、一層気を引き締めてバイク、クルマに乗ろうと、そう思いました。
追記
レッドデータブックは、環境省の出す絶滅危惧種リストでした。 正しくはレッドブックでした;
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2016/03/14
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
ドライバーズハンドブック 交通心理学が教える事故を起こさない20の方法
- 作者: 長塚康弘
- 出版社/メーカー: 新潟日報事業社
- 発売日: 2011/04/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る