失業保険も無事に支給され、案の定「無駄遣い」の罠にズッポリはまった。
そして職業訓練WEBデザイナー科の訓練期間もちょうど折り返し地点に差し掛かる。
この頃は、特におもしろいエピソードがない。
もう職業訓練校でのおもしろ話は、あと2つくらいしかないんじゃないか。
あの頃の記憶から、なんかないか、試みるものの、うーん?
乾いた雑巾絞るみたいだな。
・・・おもしろ話がねぇなぁ。
仕方ないので、「思い出しエピソード」を書こう。
講師がやめさせられる事件が発生。
これは、2010年8月になるかならないかの頃。
職業訓練が始まって1ヶ月経とうか、そこいらの時期。
自分が受けたWEBデザインの訓練では、二人の講師が交代で授業を受け持っていた。
(就職支援の講師がいるので、講師は全部で3人いた。)
WEBデザイナー科ということで、HTMLの授業があったんだけども、教えてくれていたのは、女性講師。
年齢は50歳を超えたくらいかな。
で、その講師の授業が、つまらない訳ですよ。
毎時間、HTMLの教科書読むだけ。
教科書の読み聞かせなんですよ。
俺が無駄だと思うものリストに、「目の前にあるテキストの読み聞かせ」がある。
これは、会議の資料然り。テレビのテロップ然り。
ガキじゃねぇんだから、いくら経験なくても、WEBデザインのテキスト読むくらい出来るワイ!
補足情報も何もない、ただの読み聞かせ時間が、もう退屈で退屈で。
しかもその講師の声、あまり大きくないから、「呪詛」のようになるわけですよ。
HTMLってそんな呪文だったっけ?
講師の読み聞かせが始まると、一人、また一人と
デスクに突っ伏していく。
1ページまるまる読まれたときもあったかな。橋田壽賀子ドラマの長台詞並み(しかも小声)。
無駄だなぁ・・・こんなんしてるくらいなら、もう一人の先生に授業してもらいたいなぁ。
たまに、サンプルのコードをちょいちょい触って、実習っぽいこともしたけど、全体的に退屈だった。
そう思っていたのは自分だけではなかったようで。
まじめに就職を考えている女性陣から、そのうち不満の声が漏れだした。
昼食時に、「○○先生の授業、あれ意味ないよね・・・。」
という会話が聞こえる。
そして、あるときを境にその女性講師がいなくなった。
最初は、病欠か何かと思っていたが、訓練生同士の間で、どうやら解任された?クビになったらしいことが伝わってきた。
訓練校の講師だから、クビなんてなさそうなのにね。
これは、もう一人の講師から聞いた話だが、実は、「訓練校の講師」というのは、もともと訓練校を請け負っている「専門学校の講師」ではなくて、一般応募?嘱託?か何かで集められた、「訓練校のための臨時講師」なんだと。
もちろん、全部の自治体・訓練校でこのケースが当てはまるわけではないだろうけど、
へぇー、そうなんだと思ったよ。
確かに、ハローワークの職員も、その多くが嘱託とか、契約って聞いたことあるな。
辞めさせられた経緯については、どうやら、訓練校に直訴する人が現れたようなのだ。 授業に対する不満が蓄積され、怒りに変わり、火を吹いた模様。
「あのHTMLの授業、時間の無駄なので、講師変えて下さい」
そんなセリフを言ったかどうかは定かではないが、かくして、その講師は辞めさせられた。
やめさせられた講師は、HTML、WEBデザインを担当していたから、欠員補充で新しい講師が来るのかと思ったら、そうでもなかった。
女性講師の穴はもう一人の講師が補っていた。
もう一人の講師、授業もわかりやすく、おもしろかったので、喜ぶ訓練生は少なくなかった。
元々、IT(インフラ?)系の会社に勤めていたので、例の「扇風機じいさん」の鬱陶しい質問攻撃にもスマートに回答していたし。
授業自体も、短い期間でどれだけできるか、ちゃんと考えていたと思う。
今のWEBプログラマーという職に未経験でつけたのも、3分の1はその先生と、就職支援の授業の講師のおかげだと思っている。
講師交代劇によって、授業は格段におもしろくなったわけだが、一つだけ弊害が。
扇風機じいさんの質問時間が増えた。
毎時間、講師に構ってもらえるもんだから、嬉々としちゃってもう。
家で疎外されているんだろうか?
疎外されているんだろうな・・・。
家でもアレだったら、相当ウザイもんな・・・。